第5回 河村塔王個展『秘密の未言』
未だ生まれぬ未生の言葉。
未だ生まれぬ未生の物語。
無と無限を孕んだ0℃の言詞の孵化。
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茶話会+ワークショップ 『器官無き身体の呟』
6月09日(土)・10日(日)・16(土)・17(日)・23日(土)
14:30より参加費500円(1ドリンク付)
※事前予約は不要です。
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会期:2007年6月9日~23日
場所:群馬県館林市・SPACE-U
今年も河村君の個展が群馬県館林市のSPACE-Uさんで開催されたので、えっちらおっちら遊びに行きました。
今回の展示は去年とは真逆。
去年(http://searlya.tea-nifty.com/dialy/2006/06/4__fe87.html)は静寂で満たされていた場所が、音溢れる展示室にすっかり様変わりしていました。
壁を一面に埋め尽くしているのは、いつか発された「言葉」の残像。「吹き出し」という形で残された、言葉(オト)の輪郭だけを銀色のピンがつなぎとめていて、その無音の洪水に圧倒されます。
古今問わず拾い集められた約700もの吹き出しは、すべて実際に漫画の中で使用されていたもの。
つまり、本来は音のない紙面上の「オト」を持ってきているということ。さらに本当ならば漫画という音のない世界において発声されていたはずの言葉そのもの(セリフ)はすべて切り取られているため、誰が何を言っていたのか、そこに何か重要な意味があるのかは、まったくトレース不能。
「新宿駅イヤホンをしてバッハを聴いていたときに丁度こんなかんじ」
と、表現されていた来場者さんがいらしたけど、まさにその感覚。
音が一切ないはずなのに、「うるさーーーーい!!!」と叫びたくなる笑。
音のないざわめき、ホワイトノイズ。
その無音空間が対話をもたらすという不思議さ。
去年の展示は降り注ぐ無数の言葉があったにも関わらず、静かに静かに、というイメージで、展示はどちらかというと一人で見たい感じだったのだけど、今年はむしろグループで話しながら見たいという感じ。
展示を見せてもらってから、今年もワークショップに参加しました。
今回は吹き出しを使っての展示ということで、参加者が何かをするのではなく、吹き出しの歴史や現在の吹き出しの形態、漫画における吹き出しの位置づけなどを中心に河村君がしゃべるという講義形式。参加者と作者の質疑応答形式は、吹き出しがテーマの展示にもとてもマッチしてました。普段は知らない漫画作成の苦労話や、作成時の原作者(河村君は漫画原作者でもあります)の仕事など、いろいろな話が聞けて楽しかったです。漫画を描いていたころを思い出しました(笑)。
ギャラリーツアーとしてワークショップの参加者と河村君で展示を見て回ったんですが、ちょうど河村君と同年代の人がそろったこともあって、吹き出しの元ネタ探しなどもしました(笑)。具体的な作品名や作者名はあえて種明かしされなかったけれど、みんなであれこれ言いながら見て回って、あの形はおかしいとか、自分ならこんなセリフを入れたいとか、自分のしゃべる時は絶対こんな吹き出しにはならないとか、推測や憶測で盛り上がりました。今年は、そういう「話す」ことを共有できる展示で、知らない人とも自然とコミュニケーションできるのが面白かったです。
会期はちょうど半分終了。
23日までやっているので、少し遠いですが、ぜひ足を運んでみてください。見ないとわからない、参加するのが面白い、そんな展示ですよ!
ざわざわざわざわ
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コメント
今年も御来廊有難う御座いました。
昨年とは真逆にしようという試みから、フキダシを使った一種のポップ・アート風にしたのと(間口を広げる為)、五感を意識して欲しかったので、音の聞こえる展示を目指していたので、その事を書いて頂けて嬉しいです。
近日、僕の本サイト及びmixiの日記にて取り上げさせて頂きます。
本当に有難う御座いました。
投稿: 河村塔王 | 2007年6月28日 (木) 02時28分
>河村君
会場の雰囲気を伝えられたかわからないんですが…
面白かったッスよー!
来年も楽しみにしてます♪
投稿: 天野志津 | 2007年6月29日 (金) 12時45分